農林水産省補助事業
産地連携推進緊急対策事業

農林水産省補助事業
産地連携推進緊急対策事業

新たな養殖方法と冷凍での調達を推進し、
北海道産コンブの安定供給を目指す

タマネギ生産者との連携風景

フジッコ株式会社(兵庫県)

「おいしさと健康」を追求する食品メーカー。佃煮「ふじっ子煮」や煮豆「おまめさん」を中心にヨーグルトや惣菜も展開しており、昆布製品は量販店で売上トップクラスを誇っています。

  • 事業:各種食品の製造•販売
  • 従業員数:2,364名
  • 主な商材:昆布製品、豆製品、惣菜、ヨーグルトなど

プロジェクトの概要

北海道産コンブの需要が堅調に推移する一方、温暖化や高齢化によって生産量は大幅に減少しており、主力商品の販売量を制限する事態も発生。生産地の現状から生産作業の効率化が必須であると認識し、種苗提供や冷凍状態での調達などの施策を進めました。

海水温上昇や生産者の
高齢化によって
コンブの調達が安定化

フジッコの事業にとって必要不可欠な国産コンブは、海水温上昇に伴う生産量や品質の低下や生産者の高齢化•廃業者の増加によって調達が不安定化しています。同社では、この状況を打開するには「温暖化対策」と「生産地の労力軽減」が必須であり、そのためには従来型の生産•製造方法の見直しが必要と判断。生産者に対して新たな養殖方法の普及を行ったほか、自社においても冷凍状態のコンブ調達を増やす(生産地での乾燥作業を省く)ことで、国産コンブの調達安定化および事業の持続性向上に取り組みました。

タマネギの収穫風景

QCDに関するリスク・対策・成果・サプライチェーンの影響箇所

Quality ~品質リスク~

  • ① 気候変動による品質低下

Cost ~コストリスク~

  • ① 養殖工程の作業負荷

Delivery ~納期リスク~

  • ① 収穫量の低下
コンブ養殖•調達のサプライチェーンとQCDの影響箇所を示す図

対策

  • 大型種苗の提供
  • 冷凍コンブの採用

対策

  • 作業の機械化•省力化

対策

  • コンブ養殖の合理化
    (新たな養殖方法や機器導入)

成果

高水温の影響を軽減

高水温の影響を受けづらくなり、コンブの厚みなどの品質が安定。

品質変化のリスクを回避

当日冷凍で品質を維持。本来の味•食感を活かした商品開発も進行中。

成果

養殖作業の時間短縮

種苗打込機の貸与などにより、養殖施設1基あたり約7時間短縮。

成果

養殖事業の持続性向上

コンブ養殖の生産性を高め、生産者の経営規模拡大や利益増に貢献。

Quality ~品質リスク~

  • ① 気候変動による品質低下
品質リスクに関するコンブ調達のサプライチェーン図

対策

  • 大型種苗の提供
  • 冷凍コンブの採用

成果

高水温の影響を軽減

高水温の影響を受けづらくなり、コンブの厚みなどの品質が安定。

品質変化のリスクを回避

当日冷凍で品質を維持。本来の味•食感を活かした商品開発も進行中。

Cost ~コストリスク~

  • ① 養殖工程の作業負荷
コストリスクに関するコンブ養殖工程のサプライチェーン図

対策

  • 作業の機械化•省力化

成果

養殖作業の時間短縮

種苗打込機の貸与などにより、養殖施設1基あたり約7時間短縮。

Delivery ~納期リスク~

  • ① 収穫量の低下
納期リスクに関するコンブ供給のサプライチェーン図

対策

  • コンブ養殖の合理化
    (新たな養殖方法や機器導入)

成果

養殖事業の持続性向上

コンブ養殖の生産性を高め、生産者の経営規模拡大や利益増に貢献。

対策と成果

Quality

温暖化対策として新しい養殖方法を提案

大型種苗の提供

海外での成功事例などを参考に、あらかじめ20~30センチまで育てた種苗を北海道で最大の生産地へ提供。大型の種苗は高水温等へのストレス耐性が高いため、品質(コンブの厚みなど)が向上したほか、間引き作業の工数削減にも繋がりました。

冷凍コンブの採用

従来は乾燥コンブの調達がメインでしたが、生産者の作業負荷軽減のために冷凍コンブの仕入れ量を増加。コンブは冷凍しても品質の低化が起こりづらく、生に近い風味や食感などを活かした新商品の開発も進めています。

成果

  • 高水温でもコンブが良好に生育し、品質•収穫量ともに安定
  • 冷凍コンブを採用することで品質変化のリスクを抑制

Cost

作業を合理化し、生産者の負荷を軽減

作業の機械化•省力化

種苗打込作業の機械化、自社スタッフによる種苗打込•間引き作業の支援、冷凍状態でのコンブ調達などによって作業負荷や労務コスト(繁忙期の臨時雇用費など)を軽減し、小規模生産者でも継続可能な生産基盤を整備。機器•資材の提供コストや冷凍コンブの輸送コストに関しては、既存商品の販売拡大、新商品の発売、工場稼働率の上昇などによって吸収できると試算しています。

加工用タマネギの出荷作業

成果

  • 養殖施設1基あたりの作業時間を約7時間短縮
  • 各種作業の負荷•コスト軽減によって、養殖事業の維持•拡大に貢献

Delivery

養殖事業の維持•拡大に繋がる仕組みづくり

生産基盤の整備

新たな養殖方法や機器導入によって生産者の作業負荷軽減や収穫量向上が進んだことで国産コンブの調達が安定化。今回の取り組みの成果を基にさらなる生産地支援を検討すると同時に、冷凍コンブを使用した商品試作も積極的に進めることで、原材料の安定確保と使用量増加を目指す予定です。

タマネギの選果作業
タマネギの収穫作業

成果

コンブの生産能力と使用量の増加
冷凍コンブ生産能力 実施前:5t/年⇒実施後(3年後):20t/年(予定)
国産冷凍コンブ使用量 令和6年度:1t/年⇒令和9年度:5t/年(予定)

今後の展望

生産と消費の両面からコンブ生産を支援

コンブ養殖の生産性向上

海外事例の共有や買取強化などを続けることで生産者の技術的•心理的な壁を取り除き、コンブ養殖の生産性向上と追求。

コンブの価値や可能性の訴求

和食文化におけるコンブの価値や可能性、消費者ニーズなどを生産者に共有し、生産意欲の維持•向上へと繋げていく。

キャベツ畑の風景
農作業の様子
成功の
秘訣
  • 最大の障壁だった「新しい養殖方法への抵抗感」を緩和するため、海外事例の動画を用いるなど実感的な方法でメリットを訴求し、導入を促進。また、調達形態を冷凍コンブへ変更したことも高齢化や人手不足への打ち手となり、小規模生産者でも安定した生産が可能になりました。
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