農林水産省補助事業
産地連携推進緊急対策事業

農林水産省補助事業
産地連携推進緊急対策事業

規格外サイズの原材料を有効活用し、
ミカン加工製品の出荷量•収益を拡大

みかんの缶詰工場の様子

岡本食品株式会社(愛知県)

大正10年にトマトソース加工業者として創業し、現在は自社ブランドにて国産原材料にこだわり、ミカンやモモなどの缶詰•レトルトパウチ、冷凍食品などを製造。主に学校給食や外食事業者等に販売しています。

  • 事業:野菜•果物等の一次加工
  • 従業員数:100名
  • 主な商材:野菜•果物等の缶詰、レトルトパウチ、冷凍品等

プロジェクトの概要

加工適性の高い原材料の調達難や加工歩留低下による採算悪化への対策として、サプライチェーンの見直しに着手。自社スタッフによる生産作業補助や規格外サイズのミカンでも加工可能な設備導入を実施し、原材料の安定確保と収益改善に取り組みました。

原材料国産化の道のりに新たな課題が浮上

産地基盤の衰退や気候変動によって国内のミカン生産量全体が減っている上、生食用ミカンの需要増も相まって、加工に適した国産ミカンの供給不足が恒常化。岡本食品では、生産者へのヒアリング等から「収穫やサイズ選別のための労力不足」が急務の課題であると判断し、作業支援を含む産地との連携強化をはじめ、従来は規格外とされていた大サイズのミカンを加工できる体制整備といった施策を実行し、原材料調達量の増加および安定化に取り組みました。

タマネギの収穫風景
タマネギの選別作業の様子

QCDに関するリスク・対策・成果・サプライチェーンの影響箇所

Quality ~品質リスク~

  • ① 原材料不足による品質低下
  • ② 作業バラツキによる品質低下

Cost ~コストリスク~

  • ① 繁忙期外の人員余剰(低稼働率)

Delivery ~納期リスク~

  • ① 天候不安定による不作
  • ② 人手不足による出荷量低下
    (収穫•選別作業の対応力不足)
フローチャート

対策

  • 加工機材の能力向上
    (大サイズ原材料に対応可能な機械導入)

対策

  • 産地の作業支援

対策

  • 産地連携•契約強化
  • 原材料の供給量増加

成果

良質な原材料の確保

規格外として廃棄されていた良質なミカンの受け入れが可能に。

加工品質の向上

作業者の熟練度にかかわらず、均一で安定した加工が可能に。

成果

調達安定化

収穫•出荷等の労力不足を補うことで供給量が増加(年間150t)。

新商品開発による収益増加

大サイズのミカンを用いた新商品を開発し、製品の出荷量•収益を向上。

成果

調達の安定化

近隣地域の生産者との調達契約により、サプライチェーンを安定化。

国産ミカンの使用量増加

国産ミカンを用いた製品の生産量が増加し、市場ニーズへの対応力が向上。

Quality ~品質リスク~

  • ① 原材料不足による品質低下
  • ② 作業バラツキによる品質低下
タマネギの収穫風景

対策

  • 加工機材の能力向上
    (大サイズ原材料に対応可能な機械導入)

成果

良質な原材料の確保

規格外として廃棄されていた良質なミカンの受け入れが可能に。

加工品質の向上

作業者の熟練度にかかわらず、均一で安定した加工が可能に。

Cost ~コストリスク~

  • ① 繁忙期外の人員余剰(低稼働率)
タマネギの収穫風景

対策

  • 産地の作業支援

成果

調達安定化

収穫•出荷等の労力不足を補うことで供給量が増加(年間150t)。

新商品開発による収益増加

大サイズのミカンを用いた新商品を開発し、製品の出荷量•収益を向上。

Delivery ~納期リスク~

  • ① 天候不安定による不作
  • ② 人手不足による出荷量低下
    (収穫•選別作業の対応力不足)
タマネギの収穫風景

対策

  • 産地連携•契約強化
  • 原材料の供給量増加

成果

調達の安定化

近隣地域の生産者との調達契約により、サプライチェーンを安定化。

国産ミカンの使用量増加

国産ミカンを用いた製品の生産量が増加し、市場ニーズへの対応力が向上。

対策と成果

Quality

良質なミカンの受け入れ拡大と品質安定化を実現

加工機材の能力向上

気候変動によって大サイズの原材料が増えている一方で、従来の缶詰製造ラインでは剝皮が困難なため、2L未満のサイズしか受け入れられませんでした。そこで岡本食品では、大サイズのミカンにも対応可能な外皮剥離装置を本社工場に新規導入。その結果、生産地で廃棄されていた原材料でも受け入れ可能になったほか、未習熟者でも安定した加工が可能になり品質の向上に繋がりました。

加工用タマネギの出荷作業

成果

  • 剝皮工程を機械化したことで作業者の習熟度に関わらず均一な加工が可能になり、製品品質が安定化
  • サイズが規格外だったため廃棄されていた良質なミカンを原材料として活用可能になった。

Cost

原材料の安定確保により収益性を向上

産地の作業支援

工場の缶詰生産ラインのスケジュールを調整し、自社スタッフのリソースを確保した後、収穫の繁忙期である秋から冬にかけて5~10名の人員を生産地に派遣し、収穫•出荷等の作業補助を実施。原材料の供給量増加および大サイズのミカンを使用した新商品の出荷によってコストリスク低減を目指すとともに、自社工場の人的リソースを有効活用も実現しました。

加工用タマネギの出荷作業

成果

  • 収穫•出荷サポートによって原材料の供給量を増やし、缶詰の製造•出荷を拡大。

150tの原材料増加⇒750万円/年の収益UP(予定)
※ミカン1kgあたり50円の収益UP(予定)

Delivery

連携生産者からの調達量が150t増加

産地連携•契約強化

産地連携に際して、工場から比較的近距離にあり、缶詰加工に適したミカンの栽培割合が多い静岡県温州地区の生産者と、規格外商品のうち加工可能なミカンの全量買い取り契約を締結。中長期にわたる持続可能なサプライチェーン構築に取り組みました。

原材料の供給量増加

従来は廃棄されていた規格外サイズのミカンでも受け入れ可能になったことで調達量が増加。この施策は生産者の収益改善にも繋がるため、安定供給に向けた生産基盤の向上という面でも効果が期待されています。

成果

  • 連携産地の原材料を使用した新商品の生産量増加

令和7年度目標:4,286ケース(1号缶) /年
国産ミカンの使用量:1,258t年/年(14%UP)

今後の展望

国産農産物の缶詰事業の維持•向上を目指す

モモやトマトの生産者との連携

今回の施策をモモやトマトにも応用するとともに、生産者と協議の上、より産地のニーズに合った支援(苗木の提供など)を行う予定。

同業者への情報提供

今回の事業で得られた、産地連携に関する経験や知見をの国内の同業他社へ提供し、縮小が続く農産物缶詰生産の維持•向上に貢献。

作業着を着た男性2人が話している様子
収穫されたみかん
成功の
秘訣
  • 生産者との対話を通じて「双方のメリットになる対策」を検討。収穫•選別時のロス削減により、供給量増加と生産者の増収を実現しました。また原材料のサイズや品質変動等の情報を機器メーカーに提供し、製造設備を改善したことで規格外原材料の有効活用も可能になりました。
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